タオパイパイのぶらぶら日記

33の既婚女なのに、いまだにぶらぶらしている奴の雑記

イタリア旅行記7日目(ポンペイ)

朝起き、ホテルの朝食をとり、ナポリからポンペイへ向かう。 ナポリから、列車で30分ほどの距離にポンペイはある。

途中からヴェスヴィオ山が車窓から見え、とても気分がよい。 昨日までの寂しさはどこへやら。天気というのはとても重要だ。

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ヴェスヴィオ周遊鉄道はオンボロ鉄道だけど、このオンボロ感に、特に驚かなくなってしまった自分に一番驚く。

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思い出せばローマの地下鉄も、完全に止まる前に勢いよくドアが開く仕様で、ロンドンに住んでいた時はそれにさぞ驚いたんだけれど、今回は「あっ、そういえばローマの地下鉄ってこんな感じだったっけね…(っていうかヨーロッパ地下鉄あるある)」としか思わなかったわ…

 

この日は一日ポンペイを歩く予定。

事前にオンラインでチケットを取り、ガイドや地図をダウンロードしておいた。

 

チケットはこちらから:

www.ticketone.it

ガイドはこちらから:http://visitaly.jp/pompei-guida-ja.html

 

ポンペイに来るのは2回目だ。前回ポンペイに来た時にあまりに感動して、もう一度来てしまった。今回のイタリア旅行(の少なくとも半分)は、ポンペイと、次の日訪れるエルコラーノが目的といってもよい。

ポンペイの何が素晴らしいって、2000年前の人々の生活がそのまま閉じ込められた街なのだ。2000年前の人の衣食住がここまで手に取るように想像できる街は他にないように思える。人間って自分の暮らしている街以外に行くと固定概念がぽろっと取れて脳がリフレッシュするようなことがあるように思うんだけれど、ニューヨークに行くように、ロンドンに行くように、ローマに行くように、ポンペイに行く、という感じで、ポンペイに行くことは、「脳のリフレッシュ」という観点からいうと、ピラミッドを見に行ったりストーンヘンジを見に行ったりするのとはちょっと違って、現代の街に遊びに行く感覚に似ているようにも思う。

前回は数時間しか滞在できなかったため、今回は一日かけてポンペイを散歩することにしたのだった。

 

以下、写真が続く。

 

どこの家だったか忘れたけれど、壁画がわりとはっきり残っている家。ポンペイの朱色をベースに物語の絵がいくつも描かれている。

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物語の絵はもちろんすごいんだけれど、両脇に覗き見(?)してる人の絵があるあたり、中世~近世にかけての西洋絵画のような発想もあり、驚く。f:id:taopaipaim:20181118031308j:image

 

次はヴェッティの家。元奴隷の商人の家とのことで…入口には極太のヴェッティ(?)のヴェッティ。

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そう、ポンペイの魅力の一つは現代と違う性感覚だと思う。家の入口にでっかいち〇んちん付きの自分の肖像画を描いておく、とか、現代なら通報されるレベル。

蟹に乗る天使、という謎の組み合わせ。
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魚の絵も。魚の絵はモザイクでもよくあるし、当然に家にある類の絵なんでしょうね。食べられる魚を教育する目的、とかなんですかね。f:id:taopaipaim:20181118211749j:image

柱の絵。これは絵だけれど、少なくとも2千年前にこんな柱があった、ということを示すわけで、こんな金の金具がついた柱ってすごい…
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これはナポリ王子の家。
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中庭にある神殿?神棚?的な何か。
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メナンドロスの家。
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階段も普通にある。
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次は、ウェト ウテイウス・プラチディウスのテルモポリウム。テルモポリウムというのは恐らく飲食店のことだと思う。この手前にある窯の中に、飲み物やパンを入れて販売していたらしい。この家は商売が上手だったようで、奥の家がかなり豪華なことが特徴なんだとか。
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この看板的な絵が素晴らしい。
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この店の前あたりにある、男根信仰的なモチーフ2枚。f:id:taopaipaim:20181118030902j:image

おち〇ちんビロビロ。f:id:taopaipaim:20181118030806j:image

 

こちらは、果樹園の家の壁画。
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貝殻の中のウェヌスの家。もうさ~、ボッティチェリだよね…貝殻&ヴィーナスが、はるか古から続くモチーフだということがよくわかる室内の壁画。
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これは違う家の壁画だけど、ウェヌスの家の壁画とめちゃ似てるし、ローマで行ったリヴィアの家の壁画にもそっくり。当時よくある壁紙だったことがよくわかる。

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こちらは小さな噴水の家。奥には広い空間に見せるための景色が描かれてる。
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噴水に彩られたモザイクと貝殻もきれい。
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秘儀荘。保存状態が段違いにいい。(まぁかなりの修正をしているんだろうけれど)
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秘儀荘にあるエジプト風モチーフの絵柄。当時はエジプト絵柄も流行っていたようで、たまーにこういう絵柄も残ってる。f:id:taopaipaim:20181118030922j:image

 

こちらは娼婦の家。奴隷がよく通っていたんだとか。(自由民は家に呼ぶようで、店舗に通っていたのは奴隷だったのだとか)

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発想を想起させるためのスケベな絵柄が掲示されている。

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こちらは当時の家の様子がよくわかる。床にモザイク&朱赤の入った壁紙。
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すけべな絵。

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これは本物(現物)なのでガラス張り。(そう、いくつかの壁画はレプリカで、現物はナポリ国立博物館にあるのです。)

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番頭さんのいた大きい家。番頭さんのための掘立小屋的なものが残っている。物珍しい。
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床一面モザイクが残っている家も。
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こちらは洗濯屋だか、染め物屋だか。この大きな囲いの中で染め物していたんでしょうね…。
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壁紙。ナポリ国立博物館にいるフローラなんかも、こういう小さい絵を切り取ったものなんだろうな~。
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スタビア浴場(ポンペイで一番大きな浴場)の天井。
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床のモザイク。
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野良犬も住んでます。

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一日歩き回って、足はくたくた。でも、やっぱり来た甲斐があった。

終わり。