話の趣旨を言わずに、質問で自分の要望を伝えようとする人
先日、会社でこんな問い合わせを受けた。
「先日発注してもらった〇〇の納期が11月1日~8日の間になりそうです、って連絡を以前もらったんですが、実際の納期はそろそろ分かりそうですか?」
ちなみに、この日、11月1日。
「いや、業者から具体的な話は特に来てないんで、通常通りその日程の範囲で来るんだと思うんですが…」と答えた。
普通なら、その返しを聞いて、具体的な趣旨と要望を説明するターンだと思う。
例えば、「この日程までに〇〇を使いたいから、詳細の納期が知りたいんだよね。問い合わせてくれる?」みたいな。
ところが。彼が言ったのは、「そろそろ具体的な納期の連絡が来る頃じゃないんですか?」だった。
元々、それ以上の詳細な納期の連絡を求めてるわけじゃないので、それは相手方の塩梅によるものであるからして、私はその質問には答えられない。(もちろん、〇十万の商品の納期であれば詳細な納期は必要だと思うが、今回納品を待っているのは4000円くらいの単なる備品の類である。)
「いやぁ…特に今のところ受け取っていないですが…」と、(だから、話の趣旨とお前の要望はなんやねん。)と思いながら言うと、彼は、「そろそろ来ないとおかしいですよね?」と言う。
いや、おかしくはないし、仮に今おかしいやつがいるとしたら、消去法的にお前だ、前提条件として相手側が詳細な納期連絡が必要な話ではないと思っているケースについて考えが及んでいないという点で。おかしいとかおかしくないとかの正義の話ではなく、話の趣旨とお前の要望をとっとと言え。
「問い合わせましょうか?」というと、「そうしてもらわないと困りますねぇ」という。もうこの時点で、彼とは一生分かり合えない、と感じる。4000円の商品でどれだけ高踏的なんや、とも感じるし、そもそもだから、どう困るのか言わないと、どこまで詳細に聞けばいいのかわからんだろう。納品が宅急便で届く予定日程だけでいいのか、追跡番号まで聞くべきなのか、とか、まだ送ってないなら送付先を変えてほしいのか、とか、問い合わせするにしたってお前の要望によるやんけ、と思うわけである。
当たり前だが、他人はエスパーではない。要望とその趣旨を伝えないと、適切なソリューションは返ってこない。質問での察してちゃんをしても、結局その結果は自分に返ってくるだけなのに、、、。
今の会社に入ってから、仕事の出来不出来を決めるものについて色々と考えを巡らせたが、ひとつには他者への想像力があると思う。
他者が自分と違う論理で動いているところの、前提条件をある程度双方間でならして、双方が可能なように条件を擦り合わせる。仕事ってみんなこれじゃないの、と私は思うのだけれども、自分の論理の中でしか話ができない人がけっこういて、たまに滅入ってしまう。